ムンバイでサッカーをやるということ(1)

 ムンバイ(インド)に来て気がつけば半年が過ぎました。
この地でサッカーをする事を出国前から諦めていましたが、ムンバイでもサッカーはできました。何事も、最初から諦めてはダメですね・・・。

 今は、ムンバイ駐在している日本人が集うチーム「Bombey Japan」でプレーしています。土曜日もしくは日曜日の朝に、ゆるく練習しています。朝の練習(遊び?)だと午後を有意義に使えるので気に入っています。チームとしては年一回の大会、通称:ムンバイワールドカップに出場して、その後の飲み会を楽しむ事を目的として活動しています。まあ、ムンバイに住む日本人の交流の場の一つですね。年齢層も20代から40代と幅広く、未経験者も経験者も十分に楽しめるチームです。

ボンベイ ジャパンで一緒にサッカーして汗を流したい方、募集中です!
 ご興味ある方はボンベイ ジャパンのHPよりご連絡ください。

 驚いた事にムンバイ(インド)にも、フットサル場が幾つかあります。

 近郊だけでも、R-City MallMega MallInorbit Mallの3か所のショッピングセンター内に設置されていますし、屋内フットサル場のThe Arenaというところが先日オープンしています。屋内なので、ムンバイの大敵であるモンスーン(大雨の時期)でも快適に汗をかけます。
 先日も、我々のような外国人が多く住むPowaiのHiranandaniにKICKというフットサル場がオープンしました。2面とっていて、各々が5対5用と6対6用のコートサイズでした。数回使った限りでは、管理人が毎朝遅刻してきたので運営面には難アリですが、設備は立派です。
 いずれのコートも週末ともなると予約で埋まる事が多いですし、この数か月でも予約が取り難くなってきています。この流れが緩やかにでも続けば、インドでも今後はサッカー人口が増えてくるかもしれません。

 インドでスポーツというと、断トツでクリケットが人気で、猫も杓子もクリケットです。車で少し走ると空き地でクリケットやっている姿はよくみます。その一方でサッカーをやっているのは富裕層と呼ばれるカテゴリに入る人たちの一部のようです。スパイクはまだまだ、高価なようです。同じ品質であれば日本で購入する方が安価。

 この週末も、近所の広場でインド人に交じってプレーさせてもらいました。
 

 2か月ほどインド人とプレーするとルールとプレーのスタイルが大体わかってきました。ルールに関して日本でやっていた時との大きな違いは、下記の3点です。

 FIFAの定める世界標準のルールでは、故意でなくプレーに大きく影響がでない場合は、手にあたってもハンドのファウルはとらないですよね。また、前述の運用だとリスタートのボールがまともに蹴られず、サッカー全体の質が下がりますし、DFが簡単にゴールラインにボールを逃がすのでこれもサッカーの全体の質を下げてしまいます。でも、これがローカルルールです。

 上記のルールだったので、ムンバイ(インド)でプレーを始めた当初は戸惑いました。今でも違和感はあります。そこから学んでいる事は、

  • 大多数の中でごく少数だけの見解だと、例えそれが世界公式のルールブックに載っている事でも一切、聞き入れられない。
  • 全員が認識しているルールの中でプレーして結果を出すしかない。
  • グラウンドが未整備でぼこぼこで石が多くてイレギュラーだらけで滑りやすくても、そこでプレーする以外にない。

 ・・・これって、インドに来てビジネスで遭遇しているのと全く同じ。驚いています。
 ふと、人口に目を向けてみました。インド人口の12億人というと、それだけで日本の10倍。世界の人口(68億人)比でみても20%弱がインド人です。この比率から日本人の考えがどれだけマイノリティ(少数派)なのかが改めて分かります。

 世界共通のルールブックがあっても、ローカルルールは存在する。国際大会もしくは公式大会でなければ、ローカルルールが当然のように適用になるし、それが嫌ならプレーさせてもらえない。それは困る。そう考えると、取る選択肢は自明でそのルールを自分が受け入れて仲間に入れてもらう事。

 ともあれ、サッカーができるだけで幸せです。やっぱり、汗をかけるっていいですね。明日もドリブルしてきます。

※続編も書いてみました。こちらからどうぞ。